いったい、何杯くらい食べてのだろうか。現役時代に勤め上げた会社の大阪本社がまだ、今橋にあった頃、北浜の地下に支店があった。お昼ご飯が不規則な仕事だったので、2時頃に入れる店の中でいちばん好きなメニューだった。
大阪北浜というのは大阪証券取引所のある街で、昔の相場師が群れをなしている派手な街だった。早朝から始まった前場が引けたときが食事タイムで相場で儲けた連中が昼間から旨い肴でビールを飲んでいるのが常態で、名店が軒を揃えていた。そんな街のランチで舌を訓練されたことが30代の若造であったぼくの味の原点になっているのは間違いのないところだ。
さて、インディアンカレーだが大阪に7店舗、兵庫県の芦屋に1店舗のチェーン店。ひと口食べると甘さが広がり、そしてすぐに辛さが襲ってくる。どこにもない味で、癖になる味だ。ぼくは45歳の年に東京に単身赴任になったのですが、大阪本社に出張のたびに必ずインディアンカレーを食べないと大阪に来た気がしなかったものです。
2005年に丸の内で東京店を見つけた時は、本当に大喜びをしました。
ぼくの定番のオーダーは、カレールーを大盛り掛けにして玉子の黄身を落とします。いまの価格でちょうど1,000円です。