里山のシイナ045 動かなくなった草刈り機のエンジンの分解・修理・組み立てを8分間、見ているだけで懐かしくなるのはなぜだろう?

動画の始まりに、盛大に仰向けに寝っ転がったご主人と座り込んで顔を伏せた奥さんのグロッキー姿が登場します。概要欄の動画説明をコピーを引用しますと、「今回は枝を放置してしまっていた農地の草刈りにかかる。 しかし恐れていた通り、草と枝の絡まりが行く手を阻み・・・ 夫愛用レトロ刈払機まで調子が悪い始末 ´Д` 買い換えるお金もないのでなんとかありあわせの部品で再生を試みる。 そして作業後に力尽きた二人を空から狙う黒い影の正体やいかに」・・・なんです。

16分40秒の動画の半分、8分間が刈り払い機のピストンを取り替えるシーン

この古い農家を買い取ったときに農具とともに放置されていたレトロなエンジン刈払機が不調続きだったのがついに始動しなくなったのです。エンジンのピストンを取り替えるために分解していくところが撮影されます。オイルにまみれた手元と工具とエンジン各部と部品がアップで映し出されていきます。

懐かしい言葉も出てきます。「部品取り」です。若い世代の人たちは知らないでしょうね。機械や道具が壊れると廃棄する前に、分解して部品としては損傷のない部品は保管しておく。ひと昔前までは機械や道具類は、修理して再利用することが当たり前だった時代でした。

今は修理するよりも買い替えた方が安くつく。修理を依頼すると、新規部品代と修理する人件費の高額な見積もりが突きつけられて、買い替えならすぐに対応できますが、修理となる時間が掛かるというおかしな時代になってしまっています。

そんな今と昔が動画を見ていると思い浮かび、そう言えば昔は父も祖父もみんな丹念に修理していました。モノが貴重だったとはいえ、機械や道具の一つ一つを丁寧に使い、大事に手入れして部品を交換しては使い続けていきました。そんなことが動画を見ていて蘇りますから、分解修理するシーンが8分も延々と続いても見飽きるどころか、温かい気持ちになって応援したくなってきます。ボクなんか父が器用に修理するのをワクワクしてヨコで、つきっきりで眺め「お父さんは凄いな」と尊敬していた日が蘇ってきました。

この「里山のシイナ」動画のファンになるのは、失くしてしまった昔日の記憶に出会えるからでしょう。

本当に我々は、便利とか小綺麗とか快適とかを追い回して、大事なものを忘れてきてしまったなぁと、この動画に気づかせてもらえるからでしょう。また、別れた人たちが生きていた時を追憶できたりもしますね。

さて、動画では修理して蘇ったエンジン刈払機で草刈りが再開され、同時に野焼きも行われます。その様子が100倍速という再生スピードで、広い農地がきれいになっていくところが、一種とのカタルシス感で視ることが出来て楽しいです。

そして、疲れ果ててグロッキーーに横たわる二人。それをトンビが上空から獲物を視るように旋回しています。

ぜひ、観てください。

  田舎暮らし 045 「遅すぎた草刈り」 「草刈機のピストンをDIYで交換」 https://youtu.be/cSgG8sMpiw4

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