勉強をしたいが、ひとりではどこから手をつけたらいいのか?
やっぱり、学校に行かないとダメかしら?
第二の人生を有意義にするために、勉強を始めたいと思いますよね。でも、どこから手をつけていいのか分からない。そもそも自分一人でできるのか?どこかに通わなくてはできないのか、勉強について悩みますよね。
この本は、そんな悩みや疑問に明解に答えてくれます。
なぜなら、著者の柳川さんは大学院こそ東大に通って、そのまま東大教授になったのですが、なんと高校と大学は自宅で独学でクリアした経歴。
この本には、今までの勉強の常識を覆す、えっ、そんなやり方でいいんだ、という教えや学び方のコツが満載です。
(1)まったく違う勉強を紹介したい
「はじめに」から引用
「かなりの方が、今までに学校で学んだ経験を思い出して、勉強は苦しくて嫌なものだと思っていることが多く、それはとても残念で、もったいないことです。
この本では、そういう勉強とは、まったく違う勉強を紹介したいと思っています。
何かを学ぶというのは、人に強制されるものではなく、自分が知りたいことを知り、自分の頭で考えることです。それは、本来、かなり楽しいことのはずです。
そして独学というのは、ある意味では、新しい未来の扉を開いてくれるカギです。 (中略)
ただし、主体的に学ぼうと思っても、どうやって勉強したらいいのか、よくわからない人も多いと思います。日本の学校では、実は、あまり学び方を教えてはくれないからです。
本当は、中身だけでなく、勉強というのはどうやってするものなのか、という学び方をもっとマスターする必要があります。そうすれば、独学はずっと楽しく、ずっと実りあるものになるはずです。
この本では、そんな学び方を、できるだけていねいに解説していきたいと思っています。」
➳ いかがですか、こんなふうに話されると「独学」の扉を開いてみたくなるでしょう。
(2)いきなり勉強してはいけない
➳それでもやっぱり東大教授になる人だから、独学と言ってもきっと猛勉強。努力の仕方と真面目な取り組みについて書いてあるに違いないと、思いますよね、普通(笑)
ところが、
- 目標達成は3割でよしとする。
- 本の中に正解を探さない。
- わからない用語は無視。
- 私がノートを作らない理由。
- 要点はまとめない、要約もしない。
と、説明されると、おやおやいままでの勉強の仕方とは180度違うなという感じを持ちます。
(3)なぜ独学が、一番身につく勉強法なのか。
➳この本を読んで痛感したことは、僕たちがいままで学校でしてきた勉強法は、決められた共通の教材で、理解の仕方も同じやり方を強いられて、人と同じスピードで理解すること。さらに一定の正解を大量に覚えることでした。
人間の脳の働きは大別すれば2つです。1つは、記憶すること。2つ目は、処理することです。中学・高校・大学と競わされたのは、記憶力でした。大量に素早く過去問の答えを記憶したものが高い偏差値を獲得するというゲームでした。そこで、ボクもそうでしたが、多くの人が脱落しました。勉強は楽しくないと身にしみたのです。
そこで、柳川さんはこう言います。
「独学の最大のメリットは『自分のペース』で勉強できること」(40ページから引用)
「そもそも、理解の速さや理解の順番は人によって大きく違います。同じことを理解するのに、1週間しかかからない人もいれば、半年かかる人もいます。世間では、半年もかかる人は「できが悪い」と言われてしまいがちです。
とくに日本では、すばやく理解できたり、速くマスターできる人のほうが、優秀で頭が良いと判断されることが多いように思います。しかし、これは大きな誤解です。
人によって理解のスピードに差があることは 事実ですが、速いほうが、よりよく理解できているとは、まったく限らないからです。
もしかすると理解に半年かかる人のほうが、1週間でマスターした人よりもはるかに深く理解しているかもしれませんし、その先どんどんと、逆に理解のスピードが上がるかもしれないのです。」
「さらに言えば、どういう順番で勉強すれば頭に入るかというのも、人によって大きく違うのです。例えば、中学の数学では、方程式とそのグラフを教えます。通常は式を先に教えて、それをグラフに描く方法を教えるようですが、人によってはグラフで視覚的に把握してから方程式の解き方を学んだほうが理解できる人もいます。学ぶ順番も、それぞれ学ぶ人のクセやタイプに応じて、実は変えたほうがいいのです。」
➳なるほど、自分は必ずしもアタマ自体が悪かったわけではないようだし(笑)、マイペースは、第二の人生では保障されているから、ひとつ独学を始めてみようかという気になってきます。
誰でも時間があればじっくりと学んでみたい、研究のような取り組みをしてみたいと思っていたはずです。
(4) では、どうやったら独学を始められるか。
- 第3章 勉強をはじめる前に やっておきたいこと
- 第4章 新しい分野に、どう取りかかり、学びを深めていくか
- 第5章 学びを自分の中に熟成・加工し、成果をアウトプットする (目次から)
➳ボクが3章〜5章を読んで、独学の取り掛かり方や進め方を学んだのは、以下の7つです。
- 自分にあう勉強法のコツを見つける。(考え方のコツです)
- テーマを最初から絞り込まずに、興味のある分野を複数ノミネート。
- 入門書を3〜4冊入手して、自分に合う本を読む。
- 読み方は、一度目はザッと、二度目は絶えず問を発して読み進む。
- 本の中身を理解することが目的ではない。考えるヒントをのために読む。
- 普遍化できるかどうかを考える。
- 異なる分野やテーマと掛け合わせて触発させる。
これはあくまでボクの受け取り方です。学び方は人によって異なるのが当たり前。
違うルートで登山するようなものですから、ぜひ、独学に興味のある方は、本書を手にとって、自分のやり方を模索してください。
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