70歳でも現役なのは、30年使い続けている「考える道具」を持っているからだ。

1987年に多分、梅田の紀伊國屋書店だったと思うが一冊の本に出会った。〜創造性を高める『メモ学入門』〜である。

当時ぼくは、広告代理店の制作局でテレビCMを企画・制作の仕事をしていた。アイデアに詰まると、書店に行って本棚を徘徊しては様々な書名や文字の触発でなにか閃かないかとウロウロするのが常だった。その時に、〜創造性を高める〜、という言葉に惹かれて購入して、すぐに中身の9マスの使い方を実践したのを鮮明に覚えている。

いまはM&Aの結果、第一三共ヘルスケアのブランドになっているが、30年前は藤沢薬品の新しい風邪薬のテレビCMの競合コンペを直近に控えていて、このメモ学入門の手法をコンセプトとコピー作りに当てはめてみた。

マンダラート(9マス)の使い方は多様で深いものがあるが、ぼくが使ったのは9マスに4W1H を配して製品特長を分類して分析するものだった。What<胃で溶ける成分と腸で溶ける成分でできている風邪薬>、When<いつ服用するか、持続性なので朝と夜に飲めば良い>、Where<どこで使うか、昼間会社で飲まなくても良い>、Who<誰に最適か、昼間飲まなくても良いので多忙なビジネスパーソンに>、How<使い方、1日2回の使用でOK>

めでたく電通との競合に勝って、新発売キャンペーンを獲得して、それから5年近くこのブランドを担当させていただいた。

「朝と夜だけ飲めば効く、1日2回の風邪薬・プレコール」 このコピーはあれから20年以上使われていた。(写真は製品サイトから借用)

ぽくの30年使ってきた「考える道具=マンダラート」で生み出した最初の仕事である。

この記事を書いた人

荒井 好一(Yoshikazu Arai)

荒井 好一(Yoshikazu Arai)

会社員38年・定年後フリーランス10年、好きな仕事で歩いてこれた。

45歳の春から東京単身赴任をスタートさせて、退職後もデュアルライフを楽しむ。異なる文化の街暮らしと移動空間で企画をするのが大好きで、2017年は実に新幹線乗車105回で仕事を楽しんだ。

スピーチのコーチ、法人代表、時々ビジネス書の著者、ブロガーに挑戦中。