読書は一瞬にして地平を飛び、縁を広げる

ぼくは食べ物の中では、無類の「お揚げ」好きである。正月ダイヤでバスの待ち時間がたっぷりあったので、普段はめったにしないコンビニの書架での雑誌の立ち読みとなった。

料理雑誌duncyuの別冊があったので、酒のつまみの特集に目が行った。雑誌のセンターに綴じられていたのが、平松洋子さんの「お揚げのつまみ料理」だった。平松洋子さんの名前はなんとなく記憶にあって、これは見逃せないと感じた。冒頭のお揚げの買い方の文章にいっきに惹きつけられた。

その結果、ひとつ手前のバス停で降り食品スーパーに立ち寄った。もちろん、お揚げを買うためだ。お目当てのお揚げは、京あげと銘打たれた肉厚で大判のものである。妻が昨日から東京に行って不在が4日続くことを計算して2枚購入。平松さんは文中で必ず5枚買うとあるが、

これも平松さんに教えていただいた「お揚げを焼くのは、中華鍋の鍋肌で素焼きにするのが良い」を早速真似て、京あげの半分を焼き、鍋肌に残ったお揚げの油で九条ネギを素早く焼く。お揚げとネギのサイズを合わせて切り、これも好物の辛子酢味噌で和えた。中華鍋の焼き加減が絶妙で、焦げていくところと焦げていないところの福よかさがいい塩梅。

翌日、ふと平松さんの料理本を調べようとアマゾンを検索すると、食の随筆集がたくさん出版されていることを知った。差し当たりkindkleですぐに読めるのを1冊と、「サンドイッチは銀座で」という美味しいお店を探訪されている本を手に入れた。早速、ページを繰り、『春を探しに』と見出しのついた銀座6丁目「いわ井」という天ぷらの名店の一章を読んだ。上質な文体で嬉しくなる。

続けて他の本もとアマゾン検索に戻ると、「洋子さんの本棚」という、平松洋子さんと小川洋子さんの2人の幼少期からの読書遍歴を記した本が見つかった。すくにクリック。そして、例のアマゾンのお勧め欄になんと、これから始まるであろうお仕事のご縁を感じる書名の本が飛び込んできた。「生きるとは、自分の物語をつくること」なんと、小川洋子さんと河合隼雄さんの共著である。これもkindkle版があったので手に入れた。

 

 

この記事を書いた人

荒井 好一(Yoshikazu Arai)

荒井 好一(Yoshikazu Arai)

会社員38年・定年後フリーランス10年、好きな仕事で歩いてこれた。

45歳の春から東京単身赴任をスタートさせて、退職後もデュアルライフを楽しむ。異なる文化の街暮らしと移動空間で企画をするのが大好きで、2017年は実に新幹線乗車105回で仕事を楽しんだ。

スピーチのコーチ、法人代表、時々ビジネス書の著者、ブロガーに挑戦中。