先輩の方々は、「新章」「人生の午後の時間」「自分の時間」「下山の時期」「ひとりで人間をやり続ける他はない年月」と捉えています。

ボクは、このブログでは、60歳・65歳から始まるいわゆる第二の人生、老後の期間のことを「シニアの時間」と名付けています。上野千鶴子さんは、「長寿社会の条件は、栄養水準、衛生水準、医療水準、介護水準がのきなみ上昇することです。努力して得た結果なのに、巷には『長生き地獄』(松原惇子、SB新書、2017年)とか『長生きしても報われない社会』(山岡淳一郎、ちくま新書、2016年) とか、長寿を呪うような言説があふれています。」と嘆かれるように、人生の意味合いに立ち向かうのではなく、金銭的リスクをどう凌ぐのかという近視眼的な捉え方ばかりが目立ちます。

しかし、シニアの本棚で紹介した先輩の方々は、それぞれ含蓄のある捉え方をなさっているので、これらの視点で、みなさんも考えていっていただきたいと、4名の方の言葉を紹介します。

作家の森村誠一さんは、「続編やエピローグのつもりでいるのではなく、「新章」にすればいい。人間はいくつになっても新しいことを始められる。」あるいは、「終着駅」に立っているのではなく、「第二の始発駅」に立っている。」

シニアの本棚⑤森村誠一著「老いる意味」病や悩みにも寄り添う。「私の老人性うつ病との闘い」

日野原重明先生は、「長く、豊かな『人生の午後の時間』が始まる」そしてその時間は「自分の時間(自分を育てる時間)」です。(中略)人生に対するノルマは果たしたということでもあります。 戦艦の乗組員からボートの船長になることで、これからは自分の意志で、自分の価値観によって、すべてが好き勝手に選択できる、生まれてはじめてのチャンスが与えられるのです」とおっしゃる。

シニアの本棚①日野原重明「人生百年、私の工夫」 自分で自分を育てていく季節

作家の五木寛之さんは、「人生を山登りに例えれば、人生の後半生は、下山の時期。山にこそ人生の醍醐味がある。登るのが精一杯だったときには振り返ってみる余裕もなかった景色が、広々と目の前に展開している。また、

シニアの本棚②五木寛之「孤独のすすめ」 下山にこそ人生の醍醐味がある

曽野綾子さんは、「あらゆる職種が、その仕事に適した年齢、限界の年齢というものを持っている。しかしその後の長い人生を『人間として』生きる。この部分が実は大切なのだ。余生などという言葉で済むものではない。

この、ひとりで人間をやり続ける他はない年月に、人はその人の本領が発揮できるのではないかとさえ思える。」

シニアの本棚③曽野綾子「老いの僥倖」 肩書のない年月にこそ、人は自分の本領を発揮できる

いかがでしょうか。生きる醍醐味が、この人生の後半にこそ輝いていると思えますね。

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